明日からのコミュニケーションとキャリアを考えるきっかけに~初めて実施したレゴ®シリアスプレイ®ワークショップ~ - ミテモ株式会社

明日からのコミュニケーションとキャリアを考えるきっかけに
~初めて実施したレゴ®シリアスプレイ®ワークショップ~

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ミテモではさまざまな企業や団体の組織づくりやチームビルディングの取り組みをサポートしている。

今回は、株式会社ドコモCS様(以下、ドコモCS)に提供した、レゴ®シリアスプレイ®のメソッドを用いた「有期雇用社員向けキャリア講習」のワークショップの模様を、インタビューを通じて紹介する。

ドコモCSは株式会社NTTドコモの機能分担子会社であり、今回ワークショップを開催した113事業部は東京と愛知を拠点に、24時間、365日、運営を行っているコールセンターである。

携帯電話等の端末故障やドコモ光の故障、電波状況に関するお問い合わせについて、電話受付を行っている。 113事業部に勤務する社員は約500名。その中でも受付業務の支援者として、活躍する有期雇用社員を対象に、今後のキャリアを思い描くきっかけを作るため開催した。

ケーススタディ概要

ケース

有期雇用社員向けのキャリア形成ワークショップ

目的

コールセンター業務の中核を担う有期雇用社員に、今後のキャリアイメージを描くきっかけを作る

ワークの流れ

パートA:自由にレゴ作品を作りながら、ワークショップに慣れつつ参加者同士の交流を深める
パートB:自分の強みをレゴで表現する。他者の強みや自身の強みを、チームの他のメンバーに説明する
パートC:個々人が制作したレゴ作品を自由に配置して、新たなグループ像としての作品を作り上げる
パートD:未来を想定して、それを妨害する最大の障壁となる自分の行動を表現する
パートE:手元に残ったレゴパーツを、障壁を抱えた仲間を助ける「応援メッセージ」としてプレゼントする

ワークショップ参加者

113事業部(愛知/東京 113センター)に在籍する3年目の有期雇用社員32名(16名ずつ2部に分けて実施)

所要時間

6時間30分×2部

ドコモCSが研修にレゴ®シリアスプレイ®を活用したのは、今回が初めてのこと。開催に至った経緯や実施してみた感想、開催後の社内変化について、企画担当を務めた113事業部 企画総務の前田直子さんに伺いました。

113事業部 企画総務の前田直子さん

キャリア形成のきっかけに、 インパクトのある研修を開催したかった

――今回の企画に至った経緯をお聞かせください。

前田さん:私たちの事業部は、モニタリングやコーチング等の電話受付業務に必要な「専門スキル」と、社員としての心構えを醸成する「共通スキル」の2軸で研修を実施しています。

また、私たちの事業部には無期雇用社員と有期雇用社員がそれぞれ在職しています。有期雇用社員は、お客さま対応フォローや上長とのパイプ役など、受付業務の要とも呼べる存在です。

そこで、有機雇用社員に対する育成体制を充実させたいと考え、その育成体制企画のひとつとして実施を決めました。

――ワークショップにはどんなことを期待していましたか?

前田さん:有期雇用社員は契約期間が定められています。節目を迎えた社員は、無期雇用に応募するか、別の道を歩むかを選ぶことになります。 そこで、今後どんなキャリアを描きたいかを事前に意識してもらうため、コミュニケーションなどの共通スキルを学びながら、自分と向き合える時間を用意したいと考えました。

ただ、よくある「キャリアイメージを描く研修」にすると、雰囲気がかたくなってしまうかもしれないという懸念がありました。とにかく、楽しくて、インパクトがあるカリキュラムがないか、インソースさんへ相談したところ、レゴ®シリアスプレイ®をご提案いただきました。

――開催前、不安に感じたり、気をつけたりした点はありますか?

前田さん:レゴ®といえば、楽しい遊び、というイメージが強いです。社員の多くも興味を示してくれましたが、「ただ楽しいだけ」で終わるのは避けなきゃいけないね、という話にはなりました。参加する社員が、いい意味で頭を悩ませて、主体的な考えが出てくるような研修にすることが必要でした。

また、さきほども申し上げたとおり、24時間、365日、運営を行っているコールセンターです。その運営に影響がでないよう、日程調整は念入りに行いました。

――企画を進める上で、他にはどんな準備をしましたか?

前田さん:インソースさんからレゴ®シリアスプレイ®をご提案いただいた時、私自身が内容を理解していないといけないと思って、2019年7月に開催された1時間の無料セミナーに参加してみました。 その時のワークショップでは、レゴ®に慣れ親しむところから始めて、最終的に「仕事で大切にしていること」というテーマで、タワーを作りました。

他のメンバーさんはタワーをどんどん高く作っていたのに、私は土台を作ることに注力していて……。意外と私は、安定性や細かいところへのこだわりが強いのかな、と気づくきっかけになりました(笑)。

――前田さんご自身も、レゴでさまざまな“気づき”を得られたんですね。

前田さん:そうですね。私自身、実際にワークショップを体験してみて感じたことがいろいろありました。有期雇用社員にとっても、改めて自分でも気づかなかった強みや弱み、不安を見つける機会になればいいなと思いました。 これまで気づいていなかった自分の傾向を発見し、自信をもってキャリア形成に臨めるようになれば良いなということと、ワークショップに参加したことでメンバー同士の関係性も良好になることを期待しました。

個性あふれる作品が生まれる、 温かい雰囲気のワークショップ

ワークショップ開催後、参加者からはどのような反応がありましたか?

前田さん:参加者アンケートでは、「自分自身と向き合うことができた」、「自分を知ることができた」、「伝えることの難しさや対話・コミュニケーションの重要性を再認識できた」という感想が大半でした。 自分を知り、他者と交流し、“伝えること”を磨いていきたい。そんな気づきを、こちらの想定よりも多く、ワークショップで得られたのだと思います。

コールセンター業務はトークスクリプトが用意されているので、相談内容に対して定型のやりとりをすることは社員も得意です。一方で、アドリブの対話や自身の思いや考えを伝える経験は、普段の業務からは決して多くありません。 今回のワークショップでは、レゴ®という題材を用いて、業務とは異なった対話スキルを学べる良い経験になったのではないでしょうか。

――狙った以上の成果を感じとれたんですね。開催後、社員の雰囲気に何か変化はありましたか?

前田さん:開催して間もないため、実務部分での検証はこれからになります。ただ、先日も社内で参加した社員とすれ違った際に「この前は、ありがとうございました!」と、今までになかったコミュニケーションが生まれています。私たち企画総務スタッフとの距離も、縮まりました。

また、ワークショップ後に参加社員と上長との面談を実施しましたが、上長からのフィードバックを見ても、ワークショップ参加者のモチベーションが上がったと感じとれます。 研修を通じて“伝えることの難しさ、大切さ”を学べたのは、素晴らしい成果だと上長たちも実感しているようです。彼らからも「今回の経験を実務に役立ててほしい」と前向きなメッセージが返ってきています。

――今後の人材育成の観点から、新しい発見や課題がありましたか?

前田さん:レゴ®シリアスプレイ®のワークショップは、参加者が自分を知る上で非常に有意義なものでした。普通の研修と違ってとてもインパクトがあるぶん、ワークショップで得られた気づきが一過性で終わらないために、フォローアップが重要だと思っています。

今回の共通スキル研修は私たち企画総務が担当しましたが、専門スキル研修の企画・実施にも今回のチャレンジで得られた知見を生かしたいと考えています。

ファシリテーター 中野からひとこと

中野

この度はレゴ®シリアスプレイ®WSにご参加くださいましてありがとうございました。 コールセンターのリーダー職の方は、お客様やスタッフの方のために、心を使ってお仕事をなさっています。思いを言葉にして仲間と共有することによって、共感できる仲間がすぐそばにいるということに気付いていただければと思いプログラムを作りました。レゴ®シリアスプレイ®のメソッドを用いて今まで以上に、自己と他者への理解を深掘りすることができたのであれば、これからご自身の未来像を描くための良い材料になったのではないかと思っております。応援メッセージ作品を送り合う時のみなさまの笑顔がとても印象に残っております。 これからも、プロセスと結果の双方にご満足いただけるように、教材制作プロジェクトに臨みます。

営業担当からひとこと

今回のワークショップでは「仕事上の悩み」「自身のモチベーションの源泉」等、様々なテーマで対話を深めながら、キャリアについて考えていただきました。研修冒頭、ブロックを見て不安そうにされていた方が、作品を通して生き生きとお話されていたご様子が印象に残っています。「キャリア」という言葉を聞くと身構えてしまう方もいるかもしれませんが、今回のように「ひとつ成長した自分になるためには」という少しずつステップアップできるテーマであれば、身近なこととして向き合えると感じました。今後も、1人でも多くの方が明日からの一歩を踏み出せるよう、ご支援できればと存じます。

【企業紹介】

  • 株式会社ドコモCS
  • 代表取締役社長:阿佐美 弘恭
  • 事業概要:ネットワーク構築、販売、アフター、エリア品質、設備保守等のサービスをお客さまにご提供する会社として、お客さまにご満足いただく(Customer Satisfaction)ためにベストを尽くすことをめざし、通信サービス(Communication Service)の弛まぬ進化と安定供給を高い技術力によって支えるとともに、お客さまサービス(Customer Service)の更なる向上を追求する会社です。
  • Webサイト:http://www.docomo-cs.co.jp/index.html